マーケティングリサーチの主要15手法まとめ|種類と全体像をわかりやすく解説

新商品やサービスを企画するとき、こんな悩みを抱えていませんか?

  • 顧客の本音やニーズがよくわからない

  • どの調査手法を選べば良いのか迷っている

  • 調査結果を戦略にどう活かすか不安

マーケティングリサーチは、顧客理解と意思決定の精度を高めるために欠かせない手段です。本記事では、主要15の調査手法をわかりやすく整理し、それぞれの特徴や活用ポイントを解説します。自社の課題や目的に応じたリサーチ手法を選ぶことで、より確かな戦略立案が可能になります。

マーケティングリサーチとは?目的と役割

マーケティングリサーチの定義

マーケティングリサーチとは、市場や顧客、競合に関する情報を体系的に収集・分析し、経営やマーケティング活動の意思決定を支える調査のことです。企業が新しい商品やサービスを開発する際や、既存の施策を改善する際に欠かせない役割を果たしています。

感覚に頼らない意思決定の重要性

マーケティングの世界では「感覚」や「経験」だけで意思決定を行うと、顧客の実態とずれてしまうリスクがあります。そのため、調査を通じて事実やデータに基づく判断を行うことが重要です。リサーチによって市場規模や需要、消費者の行動や意識を理解できれば、リスクを減らし、成功率を高めることができます。

現代におけるリサーチの必要性

特に現代のビジネス環境では、競合が多く変化も速いため、顧客理解を深める調査の重要性はますます高まっています。次に、リサーチの方法を大きく分ける「定性調査」と「定量調査」について見ていきましょう。

マーケティングリサーチの分類|定性調査と定量調査

マーケティングリサーチは大きく「定性調査」と「定量調査」に分けられます。両者は目的や得られる情報の性質が異なるため、適切に使い分けることが必要です。

定性調査の特徴と主な種類

定性調査は、消費者の心理や行動の背景を深く理解するための調査です。数値化しにくい「なぜそう思うのか」「どう感じているのか」といった部分を把握するのに適しています。
 代表的な方法には、以下のようなものがあります。

  • インタビュー調査:1対1で消費者に話を聞く方法。詳細な意見や動機を探れる。

  • グループインタビュー(FGI):複数人を集めて討議を行い、多様な意見や相互作用を観察する。

  • デプスインタビュー:一人の参加者にじっくり深掘りして聞き出す調査。

定性調査は、数量的な裏付けよりも「仮説づくり」や「課題の発見」に役立つのが特徴です。

定量調査の特徴と主な種類

定量調査は、多数の対象者からデータを収集し、数値として分析する方法です。結果を統計的に処理できるため、信頼性や再現性が高いのが特徴です。
 代表的な方法には以下があります。

  • アンケート調査:オンラインや紙で質問票を配布し、大人数から回答を集める。

  • 会場調査(CLT):会場に対象者を集め、商品テストやアンケートを実施する。

  • ホームユーステスト(HUT):商品を実際に家庭で使ってもらい、使用感を調査する。

定量調査は「市場全体の傾向を把握したい」「数値で裏付けたい」ときに有効です。

両者を組み合わせる意義

実務では、定性調査と定量調査を組み合わせて実施することが多いです。例えば、定性調査で仮説を立て、定量調査でそれを検証する流れです。これにより、深い理解と客観的なデータの両立が可能になります。次に、具体的な主要15手法を一覧で見ていきましょう。

マーケティングリサーチの主要15手法一覧と特徴

ここからは、マーケティングリサーチでよく使われる主要15の調査手法を順に解説します。目的や対象に応じて適切な手法を選ぶことが重要です。

アンケート調査(オンライン・紙)

最も一般的な調査方法で、幅広い対象者からデータを収集できます。オンライン調査は低コストかつ迅速に実施可能で、紙調査は特定の会場や属性の対象者に有効です。質問設計がシンプルで、多くの企業が導入しています。

インタビュー調査(個別・グループ)

少人数から深い情報を得る方法です。個別インタビューは1対1で詳細を掘り下げ、グループインタビューは複数人の相互作用から多様な意見を引き出せます。新商品開発の初期段階でニーズを探る場面によく用いられます。

観察調査

対象者の行動を直接観察し、言葉では得られない情報を収集する調査です。店頭での購買行動やアプリの操作行動などを把握するのに適しています。参加者が自覚していない無意識の行動を知ることができるのが特徴です。

会場調査(CLT)

会場に参加者を集め、商品を実際に試してもらったうえで評価を聞く調査です。飲料や食品、日用品などのテストで多く利用されています。短期間で多くのデータが得られるのがメリットです。

ホームユーステスト(HUT)

商品を実際に家庭で一定期間使ってもらい、使用感や満足度を調べる方法です。食品・化粧品・日用品など、生活に密着した商品の評価に向いています。実際の生活環境で試してもらえるため、長期的な使い心地や習慣化の有無まで確認できるのが大きな特長です。

郵送調査・電話調査

インターネットが普及する前から行われてきた伝統的な調査手法です。郵送調査は高齢層を対象にしたい場合に有効で、電話調査は比較的回答率を高めやすいというメリットがあります。ただし、コストや時間がかかるため、現在では補完的な役割で使われることが多くなっています。

オンラインリサーチ(Web調査・パネル調査)

今もっとも利用されている調査方法で、インターネットを通じて短期間で大量の回答を集められます。リサーチ会社が持つ調査パネルを利用すれば、性別や年齢、地域など属性を指定して効率よく調査可能です。スピードとコストのバランスに優れている点が強みです。

SNSリサーチ・口コミ分析

SNSやレビューサイトに投稿された消費者の声を集めて分析する手法です。リアルタイムで生の意見を把握できるため、トレンドや潜在ニーズを探るのに適しています。ただし、投稿者の属性が偏る傾向があるため、他の調査と組み合わせて使うのがおすすめです。

購買データ・アクセスログ分析

スーパーやECサイトのPOSデータ、Webのアクセスログなど「実際の行動データ」を基にした調査です。消費者が何を買ったか、どのページをどのくらい見たかといった客観的な情報を把握できます。購買パターンの分析や販促効果の検証に役立ちます。

ユーザビリティテスト

Webサイトやアプリ、製品の「使いやすさ」を確認するための調査です。実際にユーザーに操作してもらい、その過程で感じる不便さや課題を洗い出します。デジタルサービスの重要性が高まる今、欠かせない手法のひとつです。

アイ・トラッキング調査

専用機器を使って視線の動きを測定し、どこに注目が集まったかを分析する方法です。広告やパッケージデザイン、Webページの視認性評価によく使われます。結果をヒートマップなどで可視化できるため、関係者への説明や共有にも向いています。

行動トラッキング(アプリ・位置情報)

スマートフォンのアプリやGPSから位置情報を収集し、生活行動や移動経路を把握する調査です。実生活における行動データを継続的に記録できるため、ライフスタイルの分析や来店行動の把握に効果的です。

実験調査(ABテストなど)

条件を変えて比較し、要因と成果の関係を明らかにする調査です。代表例がWebマーケティングでのABテストで、広告やページデザインの効果を数値で確認できます。改善の根拠を明確に示せるのがメリットです。

コンジョイント分析

複数の要素を組み合わせて提示し、どの条件をもっとも好むかを調べる高度な分析手法です。例えば「価格」「デザイン」「機能」など複数条件を同時に評価できます。新商品の仕様や価格設定の検討に役立ちます。

デプスインタビュー

一人の対象者を深く掘り下げて話を聞く調査です。消費者が自覚していない本音や心理を探れるのが大きな魅力です。商品やブランドに対する潜在的なイメージを知りたいときに活用されます。

マーケティングリサーチ手法を選ぶときのポイント

調査目的と対象に合わせる

「新しいアイデアを探したい」のか「市場規模を数値で知りたい」のかによって、適した手法は異なります。定性調査と定量調査の特徴を理解し、目的や対象に合う方法を選びましょう。

費用と時間のバランスを考える

スピード重視ならオンライン調査、深い理解を得たいならインタビュー調査といった具合に、調査の目的とリソースを踏まえて選ぶことが大切です。

データの活用可能性を意識する

得られたデータが実際に戦略に活かせるかも重要です。SNS調査のように偏りやすいデータは、アンケートや購買データで裏付けを取ると信頼性が増します。

マーケティングリサーチを活用するメリットと注意点

主なメリット

  • 根拠ある意思決定ができる

  • 新商品やサービスの開発に役立つ

  • 市場の変化に素早く対応できる

注意点

  • 調査設計が不十分だと偏った結果になる

  • サンプル数が少ないと信頼性が低下する

調査結果を正しく活用するには、設計段階から慎重に準備することが欠かせません。

まとめ|自社に合うマーケティングリサーチを選んで成果につなげよう

マーケティングリサーチには、アンケートやインタビューからデータ分析や実験的な方法まで、多様な手法があります。15の主要な手法を理解し、自社の目的や状況に合ったものを選ぶことで、顧客理解を深め、より効果的な戦略立案が可能になります。

効率的に調査を進めたいときは、専門の支援を利用するのも一つの選択肢です。